絶賛墜落中の空中遊園地

大地とキスするまでに遊び倒せ

オススメ教則本鍵盤編1

最近ずーっと練習していることをネタばらし。
特にオリジナルのなにかをしているわけではなく、デイヴ・リミナの『キーボーディストのための演奏能力開発エクササイズ』という教則DVDの課題をひたすらやってる。


キーボーディストのための演奏能力開発エクササイズは4章構成になっていて、一章から順にブルース、ロック、ファンク、ジャズの章、という扱いになっている。けど実際にやってみると、広い範囲の音楽を少しずつつまみ食いするフレーズ集などではなく、ひと通りこなすことで一本の芯が通った体系的な知識と技術が身につく様にできている、優れた教則用の課題であることがわかる。

演奏技術的に簡単なのは4章と1章の途中までなので、まずこのへんから始めるのが上手い取り組み方だと思う。4章の前半は両手で取り敢えずコードを押さえられる程度のレベルで取り組める課題なので、始めた頃の自分みたいにほとんど鍵盤が弾けない人でも買ってみる価値がある。


一章のブルーステクニックは付属冊子に『皆さんが思う以上の内容があります』と注意書きされてる通り、簡単そうなのに実際弾いてみると難しく、単に音を出すだけと良い音を奏でることの違いを思い知らせてくれる。

二章のイヤートレーニングはやればやるほど自分が普段どれほど雑に音を聞き流していたかわかる。普段の音楽を聞く時の姿勢も変わる。正確な耳コピができるレベルまで頑張りたい。

三章は両手でリズムよく演奏する練習で、その題材としてたまたまファンクが適切な課題だから選ばれている、といった感じ。他の教則本でも両手で別のリズムを刻む練習などが載っていたりするし、ギターの方の経験からもここがリズミカルなバッキングをするための基礎だろう、と思う。キーボードはハーモニーを把握しやすいがその分リズムが弱くなりがち、みたいなことをデイヴ・リミナもまえがきで書いてる。早くオルガンやクラビネットでリズミカルなバッキングをしたいところ。

四章は左手でテンションを加えたクローズドボイシングのII−Vをひたすら練習する。課題自体は簡単なので、ここから自分なりに発展させていくと楽しいし、ここを12キー全てできっちりやっておくのが色々なことの基礎になる気がする。それ以前に、リズムが単純でもテンションを加えると途端に音が華やかになってジャズっぽくなるのを実感するのが楽しい。



ちなみに四章に限らずすべての課題は12キー全てでやることと指示されている。だから課題の量は大したことがないようで実はかなりのボリューム。
また移調しろと言われて実行するにはハーモニーの知識もいる。必然としてそういった勉強も進む。


そんな訳で結構なオススメの教則DVD『キーボーディストのための演奏能力開発エクササイズ』。
ロックピアノやりたいけどなにやったらいいかわからない初心者の人や、ジャンル違いの人がブルースやファンクのエッセンスを掴みたい人は試してみたらどうだろう?