絶賛墜落中の空中遊園地

大地とキスするまでに遊び倒せ

Bioshock Infiniteクリアしました

Greenman gamingで66%OFF*20%OFFという破格のセールやってたので購入したBioshock Infiniteをクリアした。難易度はノーマル、攻略情報一切見ないでプレイ。

ストーリーに関する批評を割と目にしたイメージだったけど、実際にプレイしたら個人的にストーリーは最悪の部類だったのでなかったことに。

で、それ以外、ゲームとしてどうだったのかって話でも。

 

まず目についたのはストーリーアドヴェンチャー的な演出。

かなり露骨にプレイヤーの行動を絞らせて決まったストーリーの上をレールから外れられない列車のごとく走らされるのはあんまり好きじゃないのだが。ゲームのパートとストーリーのパートがシームレスかつ常にプレイヤーが操作する状態として進むので悪くない感じだった。

プレイヤーキャラがよく喋ってストーリーに介入するのもFPSとしては珍しい。場面ごとに次なにをすればいいのかプレイヤーキャラが喋って教えてくれるのも親切。

 

それからBioshockって滅びた街を探索するゲームだったんだけど、Infiniteは生きてる街が相手なので探索パートが結構楽しい。そこにある生活感をある程度感じさせるくらいには街も作りこまれていたし。

また探索して回るとプレイヤーの有利に働くアイテムが手に入る作りだったので、なんだかんだで隅々まで探してしまった。ちょろちょろとそうすることで見つかるサブクエスト(って名前だがオマケの目標くらいのイメージ)もレールシューターって前提を崩さない程度に探索要素を足して見せてて悪くない。

 

で、一番大事な戦闘部分。

Bioshockて個人的イメージはちゃんとしたリアルっぽいニュアンスの銃を撃つFPSなのに魔法があるってのがポイントで。銃器で闘いつつ、ここ一番で魔法攻撃して進むってのが新鮮だった記憶があるのだが。Infiniteは魔法ってよりSF系のFPSによくある補助スキルって感じで、あくまで銃器での戦いがメインって印象だった。

それより驚いたのがスカイライン。

作中の舞台は空中に浮かぶ都市なのだが、そこには空中にレールが貼りめぐされていて、そこに飛びつきぶら下がりながら滑って移動するってのを多用する事になる。他には高いところにフックがあるとこいつにも飛びついてぶら下がることができる。フックをたどって移動ってのも可能。

で、これが随分と高いところにあるのだが。飛びつくのに使う道具(ちなみにこいつは近接攻撃の武器も兼ねる)が磁力で引きつけられるという設定だそうで、とにかく吸い付くように一気に移動する。これのスピード感がかなりキモチイ。高いところから下へ向けて飛び降りながら近接攻撃して必殺したり、素早く場所取りを変更しながら攻めたり。このジャンプってんじゃ生ぬるいような跳躍と高速移動を絡めたアクション部分がかなり爽快で楽しい。空に浮かぶ空中都市って舞台設定と合わせて実によく機能していた。

これが今作の爽快感の胆だったかな。

 

他にはコンパニオン。

エリザベスって名前の女の子が道中をほとんど共にするんだけど、この子がよくある仲間NPCとは異なる存在感を持っている。

例えば、プレイヤーがピンチになると回復薬や弾薬を投げ渡してくれる。普段でもお金を見つけると投げ渡してくれる。このエリザベスから投げ渡してもらうのは普段アクティベーションに使うキーを押すだけで自動でエリザベスへ振り向いて受取り、もとの向きに戻る。忙しい戦闘中でもテンポを悪くすることがない。

例えば、その辺をウロウロしてるとエリザベスも自分で勝手にうろついてその辺にあるものを眺めたりとモーションがいきいきしている。ロックピックを見つけると拾うように促してきたりする。

例えば、プレイヤーキャラにはできない鍵開けや暗号解読なんかをやってくれる。その過程でプレイヤーキャラと会話するけど、その呼吸もゲームが進むに連れ阿吽の呼吸となっていって面白かったり。

とにかく存在感のある相棒として終始ついてくるのでなかなか新鮮だ。アクションゲームの仲間NPCって単についてくるだけの邪魔臭い存在なことが多いけど、よくしゃべるしプレイヤーに関わってくるしで目新しい印象だった。

 

ということでストーリーのオチにがっくりこそ来たものの、なかなか楽しめたアクションシューターだった。

ただ、ノーマルはFPSやる人間にはちょっとヌルすぎた。最後の戦闘以外まったく歯ごたえを感じなかったし。銃の精度も妙によく、腰だめのままでもかなり当たるし、敵AIもお馬鹿で基本引き撃ちしつつ遮蔽物を使えば棒立ちのまま頭を砕かれ死んでいく。弾薬も基本潤沢(エリザベスが投げてくれる分も勘定に入れると、だが)だし、魔法で敵の動きを止めて好きなようにもできるから道中はほぼ無双状態。強い敵が混ざると若干しんどいが、そういう時は探すと必ず爆発物(RPGとか)があってゴリ押しできる。結構ゲーム自体は大味だった。

ただ、クリアしたあと最高難易度(1999モード)が開放されたので、もしかしたら戦闘関係はそこをメインに調整されてるのかもしれない。ので、そっちをやってみたら感想は全く違うものになるかもしれないな。

 

ともあれ、なかなか楽しめたFPSだった。

正直レールシューターは嫌いで、FPSを買ってもマルチばかりでシングルキャンペーンは放置するのが常なんだけど。久しぶりにマルチのないFPSで楽しいと思えた作品だった。

Steamセールだとたぶん今年一杯はせいぜい半額になるかどうかだとは思うけれど、安くなってる時に買えば、少なくとも値段分は遊ばせてくれると思うよ。