絶賛墜落中の空中遊園地

大地とキスするまでに遊び倒せ

リズム感と分解能

致命的にリズム感にかけるという自覚がある。メトロームだけを鳴らして演奏しても心地よいグルーブを作れない。他人が作ってくれたグルーブに乗っかって気持よく弾けている気になって楽しむばっかりでなく、ちゃんとメトロームでの練習もしないとダメだな。基礎的な練習してる時は特に。

 

ということでハーフテンポで鳴るメトロノームをバックビートと感じて練習をする。8 beat やシャッフルは意外とヤレるがノリは悪い。が 16 beat はてんでダメダメだ。テンポ84の16分音符と休符で構成されたファンクのフレーズを弾きながら、自分が16部音符を捉えられていなかったと自覚する。だが練習しているうちに、その16部の休符、1/16のスキマを捉えられる瞬間が来た。あの瞬間、一小節で2回しかならないメトロノームのスキマにあるリズムの捉え方が変わった。

 

 

なにが変わった?

 

 

リズム感とは結局、どこまで細かくリズムを把握できるか、ということだと思う。リズム、っていう時間軸に沿った音楽の流れに対する分解能が高いほどより正確な演奏に繋がる。リズムの細かさを4分音符でしかつかめないと音と音との間は連続性すら見いだせない遠い断絶に聞こえるだろうし、8分音符で掴めれば 8 beat を感じ取れる。 三連符が掴めればシャッフル感が感じられてきて、16分音符まで感じれば複雑さを持つリズムも体に入ってくる。32部音符までたどり着けばどんな世界が広がるのか。

 

 

テンポ120だと4分音符一つは500ミリ秒、8分音符なら250ミリ秒、16部音符なら125ミリ秒、32部音符で62.5ミリ秒。32部音符までたどり着けば桁が一つ変わる。分解能が一桁上がるのだから全然違う精度でグルーブが捉えられるのではないか?

256部音符までいけば一桁ミリ秒の世界にたどり着く。一流の演奏家の、あの凄まじいまでのグルーブ感はこのくらいのリズム分解能に支えられているのではなかろうか。

 

 

なにかを測定する時、測定の分解能が上がれば測定の価値は跳ね上がる。単に細かくなる以上の、明らかに今までとは違う次元の領域に踏み込める。なにかを測定することに人生をかけてる人たちは、だからどれだけ細やかな数字をとれたのかとても気にする。その測定の有効数字は何桁だ?

音楽もたぶん同じなのかな、と、そう思った。

 

 

 

さて、リズム感が時間軸に対する分解能に由来するなら、ハーモニーは音程に対する分解能に由来する、と考えるのが自然だ。そっちはあいにくそれと思い当たるような経験がない。まったく訓練できてないのだろう。

正確に響を聞き分け、音程を捉える練習をしないといけないだろう。なにか考えないとね。

あ、いい練習方法何か知ってる人は教えて下さい。