絶賛墜落中の空中遊園地

大地とキスするまでに遊び倒せ

ダークソウル3の実績コンプするなどしていた

2はなかったことにするとしても、1が霞むレベルでよくできてて面白かった、それがダークソウル3

 

操作性の悪さと頭の悪い初見殺しの畳み掛けでおなじみのダークソウル。

そのシリーズ最新作ダークソウル3をここ1ヶ月ほどやりこんでいた。全実績オフラインで解除済み。

世間的には評価が良い方のダークソウル(無印)、世間的にも酷評気味のダークソウル2、どちらもプレイ済みであるが実績コンプまでやり込もうとは思わなかった。2のことは前に書いたが、世間的には高評価の部類である1も自分はあまり好きではなかったりする。

しかしダークソウル3はその前印象の悪さをチュートリアルの段階で払拭してくれる完成度だったのでハマって楽しむことができた。

その辺に関する雑感をまとめたい。

あ、本エントリはひたすら自分の感想分であって攻略周りの話はしないです。その辺がご所望の方はそのうち書くかもしれない別エントリへGo(まだないけど書いたダークソウル3攻略メモ - 絶賛墜落中の空中遊園地)。

とりあえずソウルシリーズ共通の悪い所の指摘から

世間的に評判が良い1も、悪すぎる2も、そして今回褒めるつもりの3も含めて。

実はダークソウルシリーズというのは致命的な欠陥を抱えっぱなしだったりする。

その欠点とは

  1. 操作性の悪さ
  2. 頭の悪い初見殺し

この2つだ。

操作性の悪さ

ダークソウルシリーズ共通の欠陥として、このゲームは操作性が悪い。

キビキビとプレイヤーの操作を反映してくれるアクションゲームが好物の自分としてはいっそ許しがたいレベルでもっさりしている。

あらゆる入力は反映されるまでに遅延があり、見てから入力しても間に合わない様になっている。つねに敵の0.5秒後を想像して入力を先行して入れておく感覚になる。別に慣れればどうとでもなる話ではあるのだが、とにかく他にこんな操作しづらいゲームは(自分が知る範囲だと)ない。お陰でダークソウルシリーズを遊ぶ時は感覚をダークソウル専用にチューニングすることを求められるし、その維持に努力がいる。合間に他のゲームをすると狂うので他のゲームもできない。この辺、単純に筋が悪い。

世の中ではダークソウルシリーズは難しいゲームと言われているが、その体感上の難しさの半分はこの操作性の悪さに由来する。

もしこの操作性の悪さをシリーズ通して魅力の一部だと思っている方がいたら大変申し訳無いが、自分はこんなことで見せかけの難しさを演出している開発元のフロムソフトウェアは頭が悪いと信じている。

どんな時でも遊びやすさは善だ。犠牲にして良いものではない。

頭の悪い初見殺し

そしてダークソウルシリーズの難しさを演出しているもう半分が初見殺しだ。

とにかく1回目だとわかるほうがエスパーだろうというような頭の悪い殺しがそこらじゅうにおいてある。

例:

  • 狭い足場に押出とか吹き飛ばしを仕込む
  • 暗い場所に火薬樽積み上げて近くに火持ちを置く
  • 暗いところに落とし穴
  • すぐ消えるボーナスキャラを配置して追いかけた先に落とし穴を置く
  • 敵を追いかけていくと上から降ってきた敵に挟まれる
  • 見えないところに厄介な敵を置いて奇襲させる
  • 直接攻撃できない遠くからひたすら射撃で攻撃してくる敵の群れを配置する

などなど。

こういったいっそマップデザインのセンスが無いとしか思えない殺し方を配置してあるのがダークソウルシリーズだ。

この辺も作り手と同じくらい性格が悪くなることで予測がつくようになってくるが、ゲーム内の情報を素直に受け取るだけだとまず食らうまでわからない。このあたりもシリーズ慣れしてしまえば操作性の悪さと同じく適応は可能であるが、それが楽しいか? と言うと疑問だ。

ダークソウルシリーズの探索やマップ攻略はやりごたえがあって楽しい、といった感想もよく見るものだが、たぶんあなたは調教されてしまっただけだ。どう考えてもこういうのは楽しくないし、やりごたえもない。

その証拠にシリーズ慣れしたプレイヤーはボスとボスの間はひたすら走り抜ける。頭の悪い殺しに付き合うと疲れるからだ。そして困ったことに、あらゆる場面で最善は無視して走り抜けることだったりする。まさかと思う人はRTAの動画をいくつか見ると良い。走り抜ける以外の選択肢を選ぶ場面は、道中のどこにもない事がわかる。

ダークソウルシリーズは操作性の悪さのせいで、敵側もあらゆるアクションの初動が遅い(そうでなければ操作が間に合わない)。ゆえに最初から止まらず走り抜ければなにかが起こり始めた時には横を通ってしまえる。後ろでどれだけ騒ぎが起きても走り続ければ関係などない。

付き合わずに走り抜けるのが最善となる以上、この初見殺しを山積みするスタイルはゲームデザインとして失敗している。

それでもダークソウル3はやり込むに値する面白いゲームだった理由

それでもダークソウル3はやり込む気になる面白さだった。その理由は以下の通り。

  1. 相対的にシリーズで最も良い操作感
  2. 相対的にシリーズで最も良いプレイヤーのモーション
  3. 相対的にシリーズで最も良いマップデザイン
  4. ソウルシリーズとは思えない良ボスたち(一部を除く)

相対的にシリーズで最も良い操作感

先に酷評しといてここで操作感を褒めるのか、と思われるだろうが。

事実としてダークソウル3はシリーズで一番操作性が良い。

1と違ってFullHDの60fpsで動くからというのもあるだろう*1が、そこはパスしていた2と比較しても明らかに良い。シリーズ通して悪いとは言え、それでもその操作性はシリーズの中では確実に良くなってきている訳だ。

個人的には回避の無敵時間が長めになっているのもポイント高い。大抵の攻撃が横ではなく前へのローリングで抜けれるので、敵の攻撃を前に抜けて反撃というのがやりやすい。お陰で他のゲームと比べた時のストレスがかなりマシになっている。

相対的にシリーズで最も良いプレイヤーのモーション

そしてローリング回避だけではなく、他のプレイヤーモーションも良くなったと感じる。

おそらくこれは戦技の存在が大きい。これまでも固有の(時に派手な)モーションを持つ武器はあったが*2ダークソウル3は共通でLTに武器ごとの固有モーションが割り当てられた。その結果プレイヤーの選択肢が単なる武器振り以外に増え、そのせいで能動的に攻めてる感覚が増した。

また大抵の攻撃が2チェインする用になったので、一発だけ差し込んで逃げ回るという弱腰な動きから開放されたのも大きい。ある程度は雑魚相手には強気に武器が振れるので道中の雑魚戦も少しはやる気が出る。

相対的にシリーズで最も良いマップデザイン

ダークソウルシリーズの悪いところであげた初見殺しの群れ。相変わらずダークソウル3でもそこは変わらないのだが。

比較的被害の小さい初見殺しを早めにプレイヤーに見せ、それからだんだんと被害の大きいものに変えていくという配慮が見られるようになった。

当然忘れた頃にまた来るのでシリーズ慣れしてない人は引っかかると思う。しかし設定上同じフィールドでは同じような敵が同じようなことをしていたり*3と、ある程度は初見プレイヤーでもエスパーでなくとも想像がつくように、細やかな配慮が多少はなされた初見殺しの配置がされるようになった。

頭の悪い文章になってしまったが、実際問題、初見殺しを置くという頭の悪い手法は維持しつつ、その条件は踏まえた上で遊びやすくなるよう親切なレベルデザインを目指した気配がある。実に矛盾している。

たぶんこれは遊びにくいのはまずいと頑張ってくれた方が開発チームにいたのだろう。方針決定する人は相変わらず頭の悪い初見殺しの群れを良いものと勘違いしているため覆せなかったが、その中でできることをやってくれた方がいたに違いない。

ありがとう、あなた(がた?)のお陰でこのゲームはだいぶマシになっている。

ソウルシリーズとは思えない良ボスたち(一部を除く)

ダークソウル(無印)もダークソウル2もダメダメだったボス

そしてここまで言及してこなかったボスである。

アクションゲームにおいて大型の敵との戦いは華だ。ここが楽しいならもうなんだって良いやという感じである。

そしてダークソウル(無印)もダークソウル2も、ここがダメダメだった。

ただでさえ操作性が悪いのに、いまいちどういう動きをするのかわかりにくいモーションのボスたち。モーションとモーションの切れ目がいまいちわからず、モーションの終わりと始まりがわからないせいでイマイチ攻めあぐね、地味でつまらない戦闘を繰り広げることになる。

ボスのモーション自体が悪いのであるが、プレイヤー側の操作性が悪いことと、彼我火力差が大きすぎるため被弾が許容できず消極的に攻めざるをえないというレベルデザインそのものの欠陥も悪い方向に作用する。こんなのチクチク腰の弾けた戦いをするしかないだろう。

さらに時々ボスが複数なんてこともやり(2に至っては雑魚の群れをボスと称させる例が多発)、この攻めあぐねるだるい展開が加速する。

控えめに言って、アクションゲームのカタルシスがどこにあるのかなにもわかってない作りだった。

ソウルシリーズとは思えないダークソウル3の良ボスたち(除く一部)

そこから一転してダークソウル3のボスは良い。非常に良い。

モーションに派手目の予備動作があるボスが増え、もっさりな操作性の中でもきちんと相手の攻撃を見切りながら反撃を積極的に挟める様になった。全身に持続するような判定をまとって突進みたいな頭の悪い攻撃をするやつもいないし、パリィがとれるボスも多い。

ダメージを受けると形態変化するボスも増えて、華やかな殴り合いって感覚になれるボスが増えたのも良い。派手なのは大事。

本編ボスでも軒並み感激したのだが、特にDLC2ボスのデーモンの王子、ミディール、ゲールはほんとに素晴らしかった。

この辺はボスごとに色々と感想もあるので、別に攻略エントリでも書いてそっちでついでに感想も書くこととする。やる気があれば

まとめ

長くなったので結論をまとめる。

ダークソウル3はダークソウルシリーズ特有の悪いところを全部引き継いでしまっているものの、シリーズの中では図抜けて遊びやすく操作感が良くボスも倒しがいがあって楽しかった。

それでもAAAとしても割高な価格に見合うかは悩むところであるが、本体半額+シーズンパス(これでAAAとしては普通の値段)なら十分に買いだろう。

少なくとも自分は実績コンプのために3周クリアしたことに後悔はないくらいには楽しめた。

未プレイの人の購入検討に多少でも役立てば幸い。

 

 

P.S.

やる気があれば(あるいは読みたいって奇特な人がいれば)

  • 初心者のための序盤攻略ガイド(初見殺しの読み方とステ振りの仕方と初見ボス向け立ち回りガイドの複合)
  • スキルシミュ使いつつのビルド案あれこれ
  • 全ボス動画付き寸表(凡人プレイなので攻略ガイドというほどのものにはなりえない何か)

辺りは書くかもだけど、ちとさっさとゼルダとPUBGやりたいので書かなかったらごめんね(小声

とりあえずこんなの書きました

*1:ダークソウル(無印)PC版はPC版にも関わらず低解像度強制の上で上限30fpsだった。その時点でまぁ話にならないというのが自分の感想だったり

*2:リカールの刺剣の通称リカールスペシャルとか

*3:序盤エリアのロスリックの高壁と終盤エリアのロスリック城は設定上同じ場所(というかつながっているし)だが、暗い場所の火薬樽みたいな同じ殺しがちゃんとあったりする。仕掛けてくるのも同じ亡者兵士。この辺でエスパーでなくとも判断が付きうるようになっている