TES5 がホントにアクションゲームになっちゃう Ultimate Combat は skyrim mod の革命だ
アクションゲームとはなんだろうか?
ズバリ答えると『読みとタイミングのゲーム』だ。
状況と先を読み、適切なタイミングで的確な入力を要求するゲームだ。
判断ミスをすればすぐに苦境に陥り、操作ミスをすれば手痛いしっぺ返しを受ける。
それがアクションゲームだ。
さて、そんな視点から TES5 skyrim を眺めてみると、どれだけ甘く評価しても”絶対に”アクションゲームと名乗れない水準である事がわかる。
なぜか?
敵の攻撃をどれだけ受けてもHPが減るだけで操作上の制限を受けないからだ。
プレイヤーキャラは相手が殴りかかって来てる最中にこちらから殴りかかることができる。俗にスーパーアーマーと言われるアクションゲームでは最上の能力、よろめき無効を最初から当たり前のように持っているプレイヤーキャラ。どんな時、どんな状況においてもプレイヤーのあなたがとるべき最善手は攻撃の一択だ。
ここに読みもタイミングも存在しない。左クリック連打が正義だ。
このいかれた土台の上に、調整を放棄したよろめき値の蓄積や、性能とモーション時間と隙の関係によって、完全にアクションゲームと呼ぶ余地をなくしている。隙が最小で出が最速で相手を確定でよろめかせるバッシュなど、なにを考えてこのように実装したのか問い詰めたいくらいだ。
いっそ清々しいくらいに、skyrim はアクションゲームでは無いのだ。
だがそれも過去の話だ。
Ultimate Combat が存在しなかった時代の話だ。
skyrim がアクションゲームじゃなかったのは。
もう、昔の話なんだよ。
Ultimate Combat は端的に言うと skyrim をアクションゲームにする Mod だ。
もうプレイヤーは無条件のスーパーアーマーなど持たない。殴られればよろめく。敵の攻撃に遅れて攻撃を入力したら一方的に殴られるだけだ。いつ攻撃するか、きちんと読んでタイミングを見極めなければならない。
さらに敵にはよろめき耐性がつく。バッシュの連発で一方的に殴り続けるといったマネももはやできない。あなたに絶対の勝利を約束するハメ行為はもはや残されていない。
だが、そうやってプレイヤーができたことを制限するだけなら面倒臭いだけの改悪だ。プレイのテンポを悪くするだけでなにもメリットがない。
しばしば難易度を上昇させるといった触れ込みでそのような面倒臭いだけの改変をかける Mod というのも少なからず存在する。
しかし Ultimate Combat は違う。
Ultimate Combat はプレイヤーの行なえた敵への理不尽な攻撃手段を封じる一方で、代わりとしてプレイヤーにはジャストガードを与えた。タイミングよく敵の攻撃がヒットするタイミングでガードをすれば、敵の攻撃をデメリット無しに弾いた上でよろめかすことができる。
ん? 結局のところ簡単なプレイヤーチートをめんどくさいプレイヤーチートに替えただけじゃないか、だって?
おいおい、もう一度思い出して欲しい。アクションゲームの定義は?
そう、『読みとタイミングのゲーム』だ。
バニラのスーパーアーマーとバッシュにはそれがなかった。
Ultimate Combat のジャストガードにはそれがある。
ならばバニラはアクションゲーム足り得ないし、Ultimate Combat はアクションゲームだ。
初めて Ultimate Combat を入れた状態でのプレイ。あの衝撃を伝えたい。
Lv1でも難易度ノーマルではまったく恐るに足らない雑魚敵、街道で恐喝に及ぶ盗賊。そいつ相手に振りかぶったクレイモアの振り下ろしを両手ダガーの連撃でキャンセルされ、そのままよろめいたところに追撃を受け一気にHPを削られる感覚。
その瞬間、普段 skyrim をプレイしている時は完全に眠っているアクションゲーマーとしての意識が立ち上がり、今まで意識したことすらなかった skyrim の敵が行う攻撃モーションとその当たり判定が生まれるタイミングを見極めようと集中したことを、そうやって集中した自分自身が驚いた、あの感覚。
skyrim をプレイしていてアクションゲームをやっている感覚になる日が来るとは!
その後はジャストガードからのカウンターに集中することで、戦闘の序盤で被った不利をひっくり返し、おそらくLvも上である敵を撃破した。パラメーターでの不利をプレイヤーのプレイイングスキルでひっくり返す感覚。まごうことなきアクションゲームのカタルシスだ。
Ultimate Combat はとんでもない。TES5 skyrim をアクションゲームにしてしまう。シリーズの伝統として”絶対に覆らない”と思われていた、アクションゲーム足り得ない TES がアクションゲームになってしまったのだ。控えめに言っても、不可能を可能にしてみせた Mod だ。これを革命と言わずしてなんという!?
もちろんアクションゲーマーなら簡単にできるジャストガードがやたらリスクが低くリターンが多い、といった弱点はある(受付時間が300msなので実に18フレームも受付時間がある)。しかしこの辺は自分でもMod内の設定で調節できる。さらに長期的には作者さんがまだまだ改善を加えていく意欲を見せてくれている(ありがたいことだ)。
つまり、現状ですでに革命的に有用なこの Mod は更に良くなることが保証されているのだ。ならば使うことをためらう理由はないだろう。
また一つ、当たり前のように導入する Mod が増えた。
さぁ全てのアクションゲーマーよ。
Ultimate Combat を導入してアクションゲームに変貌した skyrim を目撃せよ。
そしてジャストガードに頼るプレイを身につけて、センチュリオンに薙ぎ払われるが良い!